こんにちは。隼Lab.を運営しております、(株)シーセブンハヤブサの諸岡です。来週に迫る「ローカルコワーキングサミット」(11月29日開催)に向けて、地方(=ローカル)のコワーキングスペースで働くマネージャーの視点から、ちょっとしたコラムをお届けします。
↓真ん中が私です。撮影が夏だったので、寒そうですね。
私が「実際にコワーキングスペースを運営する中で感じていること」や「このサミットを通して考えてみたい」と思うことを、事前に共有することで「あ!私もそれ感じてる!」という方や、「そこ、自分も知りたい…!」という方にサミットに足を向けていただければ嬉しいです。
さて、今日も私は、隼Lab.2Fのコワーキングスペースに出勤しています。
マネージャーである私の席は、コワーキングスペースの入り口にあって、施設全体の“受付”のような役割も兼ねています。なので、コワーキングスペースの利用者の他にも、施設内の別のスペースの利用について相談にくる方や、1Fのカフェのお客さんが「2Fはどんな感じなんだろ?」と廊下を通ることも頻繁にあります。
今日も見学にいらっしゃった方がいましたが、その中からこんな声が聞こえて来ました。
案内の方:ここはコワーキングスペースです。
見学者:コワーキングスペース?ああ、最近流行ってるやつね。
確かに、コワーキングスペースという言葉自体が、ここ数年以内に一般化してきた、新しい言葉だと思います。全国的にも、その数が増えてきたのはここ最近。「流行ってる」という捉え方も間違ってはいないと思うのですが、なんだか違和感を感じたのは…ここが“地方”だからかもしれないな、とその方が去っていった後に思いました。
例えば、GoogleMapで「池袋 コワーキングスペース」と調べるとこんな感じ。
駅周辺の範囲だけでも、10件以上が検出されます。
一方、「鳥取 コワーキングスペース」と調べるとこんな感じ。
かなーり範囲を広くしても、たったの3件。
これは「流行っている」と言えるでしょうか。
確かに全国的に見れば「流行っている」と言えるかもしれませんが、地方においては、少なくとも鳥取においては、「流行っている」とは言い難い状況だと思います。でも、見方を変えれば地方でも「コワーキングスペース」をやりたい、やってみようと動く人や企業があるから、”0”ではないんですね。
そう。かく言う私も、隼Lab.に”コワーキングスペース”があったからこそ、運営に関わってみたいと思ったんです。(私自身は、隼Lab.オープンから約半年後に運営に関わるようになりました。)
実は私は、学生時代を都内で過ごしていて、池袋エリアのコワーキングスペースを利用したり、またそこを利用する人と交流する機会がありました。そこで初めて、フリーランスのデザイナーやイラストレーター、エンジニア、自分で起業される方などに出会いました。
雇われない働き方、とでも言いましょうか。初めて出会う”コワーキングスペースで働く人たち”は、自然と周りにもパワーを与えてくれるような、前向きで気持ちのいい方々ばかりでした。私自身は、そういう魅力的な人たち、そのいう働き方・仕事のあり方を可能にする場所としての「コワーキングスペース」が好きになりました。
個人的な話になってしまいましたが、そんな経緯でコワーキングスペースに親しみを感じていたので、「隼Lab.で働かないか?」というお話をもらった時には、とてもわくわくしました。しかも、隼Lab.があるのは鳥取県八頭町。市内から車で20分ほどの、中山間地。コワーキングスペースや、”人が集う場所”としての役割さえも、成り立つのかどうか。
まさに、地方でコワーキングスペースは成り立つのか。
それは今でも常に考え、試行錯誤しながら実践しているところですが、わからないからこそ「面白い」「やってみたい」と言う気持ちを駆り立てました。
そして成り立つかどうかと共に、もう一つ考えることがあります。
地方でコワーキングスペースを運営することによって、何が生み出せるだろうか。
もちろん何かを生み出すには、ビジネスとして成り立たせることが必須です。でも、ビジネスとして成り立っていればいいのかと言うと、地方だからこそ「そこから何が生み出せるか」が大事なように思います。でないと、コワーキングスペースの運営のみならず、わざわざ地方を選んでビジネスをする理由って、はっきり言って無い、です。
少なくともそれがなければ、私はコワーキングスペースで働くことを面白いと思えなくなると思います。
さて、かなり唐突ですが…今回はこの辺りで。
次回は私自身が日々見ている、今のコワーキングスペース(隼Lab.)や、こういう場所に育てていきたい(そのためにサミットで考えたいこと)などをお話ししたいと思います。